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韓国料理で梨が使われるのはなぜ?理由や特性を徹底解説!

韓国料理は、その多彩な味わいとユニークな食材の組み合わせで世界的に愛されています。

その中でも、梨が韓国料理において特別な役割を果たしているのをご存じですか?

代表的な韓国料理にも梨が使われていますが、なぜ梨が使われているのかその理由を知っている方は少ないと思います。

果物として食べるだけじゃない、梨の特性を活かした料理を知れば、韓国料理の美味しさをさらに感じることができるはずです。

この記事では、韓国料理で梨がなぜ使われるのか、また、その甘さと爽やかな食感を持つ梨が韓国料理でどのように活用されているか、その特性や料理について詳しくご紹介していきます。

韓国料理で梨がなぜ使われるのか?4つの理由

理由①:肉を柔らかくするため梨には、「たんぱく質分解酵素」が含まれており、この酵素は肉のたんぱく質を分解し、肉繊維をゆるくする効果があります。

そのため、梨を使うことで、硬いお肉を柔らかくすることができるのです。

韓国料理では、牛肉を焼肉のタレとすりおろした梨で漬け込み、焼肉に利用していることもありますよ。

理由②:消化を助けるため梨には、「プロテアーゼ」という成分が含まれています。

プロテアーゼは、たんぱく質を分解する消化酵素であり、肉や魚などの消化を促す効果を持っています。

プロテアーゼを多く含む食品には、梨以外にもパイナップルやパパイヤなどもありますが、これらの果物を生食することで、消化を助けるとともにタンパク質の吸収が促進されやすくなるのです。

また、食後のデザートとして梨を摂ることで、胃もたれを予防する効果もありますよ。

理由③:料理に深みを与えるため梨はその甘さと爽やかな風味、バランスの取れた味わいをもたらすことから、料理に深みを与えるために利用されることがあります。

特に韓国産の梨は、高い糖度と多汁な果肉を特徴として持っているため、料理に使われるだけでなく、デザートととしても絶品です。

そんな韓国料理に欠かせない梨は、三韓時代や新羅時代の文献に登場するほど古くから食べられており、昔から料理に一番よく使われている食材なのです。

理由④:料理に甘みを出すため韓国では、昔から料理の甘みに梨を使っていたという話があります。

これは、砂糖の原料である“てん菜”や“サトウキビ”の国内生産が行われていないからだと考えられます。

今では、輸入された原料糖から精製された砂糖を手に入れることができますが、砂糖を手に入れることが難しかった昔では、梨を料理に使って甘みを出していました。

昔の名残からか、今でも韓国料理には梨を使った料理が多く、特に肉料理に使われることが多いようです。

旬の時期が8月~10月と言われている梨も、韓国では一年中買い求めることができ、韓国料理になくてはならない食材となっています。

韓国産の梨の品種と特性をご紹介

韓国は梨の栽培で有名であり、さまざまな種類の梨が栽培されています。

ここでは、韓国料理で活躍する梨の品種や特性について見ていきましょう。

韓国産の梨の品種

まずは、韓国で栽培されている代表的な2つの品種を見てみましょう。

梨の品種内容
シンゴペ(新高)日本原産の大型種で、韓国でも人気があります。
ファングムペ(黄金梨)新高と二十世紀を交配した品種です。

両方の品種とも、韓国の伝統的な梨で、美味しさと栄養価で知られています。

韓国最大の梨生産地である羅州(ナジュ)では、シンゴペ(新高)が栽培の中心品種として栽培されており、シンゴペ(新高)の平均サイズは450~500gと大きいのが特徴です。

また、味は甘味があり、酸味は少なめなうえ、肉質はやわらかめで多汁といった特徴も持っています。

韓国産の梨の栄養成分と効果効能

続いて、梨にはどのような栄養成分と効果効能が期待できるのか見てみましょう。

梨の栄養成分効果効能
    ビタミンC ビタミンB
(パントテン酸、葉酸、B1B6
貧血予防骨粗鬆症や動脈硬化の予防血圧を下げる中性脂肪やコレステロールを減らす便秘解消ストレスから守る
  高酸化力で感染症を防ぐ健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
  カリウム筋肉をスムーズに動かす血圧を下げるむくみを解消する
  不溶性食物繊維便秘の解消有害物質を排出腸内環境を整える
  水溶性食物繊維便をやわらかくし、排便をスムーズにする善玉菌の増殖を助ける

さらに、がん予防の可能性を秘めたフラボノイドやポリフェノール、糖尿病の方々にとっての甘味料代替品であるソルビトールも、重要な成分として認識されています。

梨は、韓国料理の伝統的な味わいや健康効果を引き立てる重要な食材となっているのがわかりますね。

梨を使う韓国料理をご紹介

梨が韓国料理で欠かせないことはわかりましたが、ではどんな韓国料理に梨が使われているかご存じですか?

ここでは、梨が使われている韓国料理を3つご紹介します。

【ユッケ(육회)】ユッケは、韓国料理の中でも代表的な生肉料理の一つで、牛の柔らかい赤身肉を細切りにし、生のまま薬味調味料で和えた料理です。

ユッケでは、梨の絞り汁またはみじん切りを一緒に和えたり、せん切りにして添えたりすることがあります。

これは、梨に含まれている「たんぱく質分解酵素」を利用して、肉を柔らかくするためです。

ユッケは牛の生肉を使用しているため、梨を加えることで肉の食感がより滑らかになりますよ。

また、梨は甘さと爽やかな風味を持っており、ユッケのタレに加えることで味のバランスを整えることもできるのです。

≪豆知識💡≫

「ユッケ」とは、韓国語で「肉」を意味する「ユック」と、「刺身」を意味する「フェ」を組み合わせて「肉の刺身」と呼ばれるようになりました。

【プルコギ(불고기)】プルコギも、韓国料理の中でも代表的な肉料理です。

この料理は、牛肉の薄切りを甘辛いタレに漬け込み、ジンギスカン鍋のような鍋で焼きます。

また、お肉を柔らかくするために、タレには梨をすりおろして加えることが多いようです。

この甘辛い料理は、柔らかい肉と風味豊かなタレが絶妙に組み合わさった、韓国料理の中で非常に人気のある肉料理です。

≪豆知識💡≫

「プルコギ」とは、韓国語で「プル」が火、「コギ」が肉を意味します。

【ペスッ(배숙)】ペスッは、季節の果物を使ったフルーツポンチ状の伝統的なデザートです。

生姜の煎じ汁に、粒こしょうを詰めた梨と砂糖を加えて煮立てることで、梨の風味と甘さを引き出した、甘くて冷たいデザートが出来上がります。

ペスッは、のどにやさしいため、風邪をひきがちな季節の変わり目にもおすすめです。

甘さの中にもピリリとした生姜の風味があり、さっぱりとした味わいを楽しめますよ。

まとめ

「韓国料理で梨がなぜ使われるのか?理由や特性を徹底解説」は、いかがでしたか?

韓国料理に梨が使われている理由を、4つご紹介しました。

理由①:肉を柔らかくするため

理由②:消化を助けるため

理由③:料理に深みを与えるため

理由④:料理に甘みを出すため

梨は韓国料理をさらに美味しくするために使われますが、栄養成分や効果効能といった特性でも注目されています。

いつも何気なく食べている韓国料理ですが、韓国料理において梨が重要な役割を果たしていたことを初めて知りました。

今度、韓国料理を食べる際は、どの料理に梨が使われているのか探してみるのもいいかもしれませんね。

この記事の著者

YUI

熊本県出身。
東京で看護師として働き、2児の母になる。
2015年に本場の韓国料理を食べたことをきっかけに韓国の食文化に魅了される。
現在は、味わい深い本場韓国料理の魅力について追求、発信し、こだわりの韓国グルメを販売している。

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